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小学校のとき、学校の企画で風船を飛ばしました。
風船の中には、生徒それぞれが書いた手紙を入れたのです。
僕は、「一緒に花を見に行こう。一面の花畑を」と書いた手紙を入れて、
大空へと風船を飛ばしました。
そして、風船のことなんかすっかり忘れてしまった17歳の夏。
アヤという少女が僕の高校に転校してきました。
席が近かったこともあり、お互いの話をするようになってすぐに仲良くなりました。
ある日、国語の授業で、自分が大事にしている宝物と、
それにまつわる話を一人ひとりが発表することになりました。
このときアヤが、木にからまっていた風船と、その中に入っていた手紙の話をしたのです。
そのとき僕は、「そういえば小学校のときに……」と、当時のことをなんとなく思い出しました。
そして、授業が終わってから、アヤに詳しい話を聞いてみたのです。
すると、僕が風船を飛ばした時期とアヤが拾った時期がほぼ同じだったことや、
アヤが拾った場所が隣町だったことがわかり、妙な気分に襲われたのです。
アヤは、風船に入っていた手紙には、「花畑を見に行こう」と書いてあったと言います。
僕は、立ちすくんでしまいました。
「その手紙に、ドラえもんの絵がかいてなかった?」
「なんで知ってるの!?」
驚きながら、ふたりは一瞬見つめ合いました。僕の飛ばした手紙でした。
アヤは笑いながら僕に言いました。「花を見に行こう」と。
コスモス畑が初デート。ひまわり畑でプロポーズ。そして、僕たちは結婚しました。
いまでも手紙を大事に持っています。僕たちふたりを引き合わせてくれた手紙は一生の宝物。
生まれた子どもにも僕たちの出会いを教えてあげたいと思います。
この子にも、僕らのような出会いがありますように。
(幼なじみの友人に代わって) |
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