一人じゃないよ。あなたの子育てを周りのみんなが応援しているよ

 奈良佐保短期大学で保育士の養成や子育て支援センターに関わる仕事をしています。

 

 私自身まだ子育ての最中ですが、振り返れば里帰り出産をせず、近くに親戚もいない中で子育ては始まりました。夫と2人で子どもの成長を喜んだり、喧嘩をしたりしながらも力を合わせて子育てをしてきたという思いがあります。でも、ずいぶん多くの人に助けられてきました。

 

 産後すぐに夫の母が一週間ほど家に泊まり込み、家事・育児を手伝ってくれました。実家の母は体調が悪かったので、「子育て、一人でよく頑張っているね」と電話で励ましてくれました。2人目出産の時は、有償ボランティアの方に家事を手伝っていただきました。

 

 また、働き始めてからは、保育所の保育士さんに本当にお世話になりました。子どもの成長を支えるだけでなく、兼業主婦の先輩として時短家事のコツなども教えていただきました。息子は耳鼻科が苦手でしたが、保育士さんの魔法の一言で耳鼻科で泣くことがなくなりました。娘の担当の保育士さんは、毎日「こんな可愛い事をしていましたよ」と一日の出来事を話してくれ、それで仕事の疲れも癒されていました。

 

 仕事が遅くなり、保育所のお迎えに行けない時は、ファミリー・サポート・センターの方にお迎えに行っていただきました。子ども達が喜ぶ手作り玩具や食事を毎回用意していただき、そして私にまで「お帰りなさい、お疲れでしょう」と暖かいお茶を用意して下さる心遣いに、涙が出そうになった事が何度かあります。

 

 また、専業主婦だった頃は、通りがかりの人や近所の人が子どもを見て「可愛いね」と声を掛けて下さり、非常に嬉しかった事を思い出します。息子が1歳10か月の頃、実家のある広島市に帰省しました。当時住んでいた場所では公共交通機関を利用する事がなかったので、息子は間近に見る大量の路面電車や路線バスを見て、「バスに乗りたいな〜、電車乗りたいな〜」と呟きながら小さな赤いリュックを背負いながら私と手を繋いで歩いていました。そこで「あら、可愛いわね」と声を掛けていただいた人の雰囲気や、嬉しかった気持ち、息子の被っていた帽子まで鮮明に思い出せる出来事です。

 

 先日、走り書きの育児メモが出てきました。そこにはその出来事と「(電車のキャラクター)に触りたがって大泣きした」の一行が、、、。しかし、私は全くその泣いた事を思い出せないのです。たぶん、そのころ息子は「イヤイヤ期」真っ盛りだったのですが、このように自分の育児の楽しかった側面(場合によっては辛かった側面)だけを思い出して、偏ったアドバイスにならないように今子育て中の方々の感じている嬉しさと、しんどさの両方を受け止めていきたいと思っています。

 

 子どもを信頼して預けられるような、そして子どもの成長を保護者と一緒に喜ぶ事が出来るような保育士が一人でも多く生まれるように、学生の成長も支えていきたいと思っています。

Author:奈良佐保短期大学 地域こども学科教員 石田裕子

奈良佐保短期大学で教員をしています。
専門は乳幼児心理学と子育て支援です。
子どもは小学生女子と中学生男子、
そろそろ難しい年頃ですが
幼い頃とは違ったかわいさを味わっています。

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